不動産屋が「この物件はおすすめです」
と言うとき、何を考えているか。
こんにちは、才光不動産です。
月曜日は不動産の現実を正直に話す日です。今日のテーマは「業者のおすすめ」についてです。内見の案内中に担当者から「この物件はおすすめですよ」と言われた経験がある方は多いと思います。その言葉を聞いたとき「本当におすすめなのか、それとも別の理由があるのか」と思ったことはないでしょうか。今日はその裏側を正直に話します。
業者が「おすすめ」と言う動機は、大きく3つあります。本当にその物件がお客様に合っていると思っている場合。早期成約させたい事情がある場合。自社の利益が大きい物件を優先している場合。この3つを見分けることが、買主として必要なリテラシーです。

「おすすめ」の裏にある業者の事情
不動産業者が物件を紹介するとき、すべての物件が同じ優先度で紹介されているわけではありません。自社が売主になっている物件(売主物件)は仲介手数料以上の利益が出るため、優先的に紹介されやすいです。また売主から「早く売りたい」という要望がある物件も、業者にとって早期成約のインセンティブが働きます。さらに自社が両手仲介(売主・買主の双方から手数料をもらえる形)になれる物件は、片手仲介より収益が大きいため、自然と優先度が上がることがあります。
これらはすべて違法ではありません。業者が自社の利益を考えて行動することは、ビジネスとして当然の側面もあります。問題は、その動機がお客様の利益と一致していない場合に、「おすすめ」という言葉だけで判断させようとすることです。
「なぜおすすめなのか」を必ず聞く
「この物件はおすすめです」と言われたとき、必ず「なぜおすすめなのですか」と聞いてください。この問いに対して具体的な根拠を示せる業者は、お客様の状況を踏まえた上での提案をしています。「お客様の条件に一番近いから」「この価格帯でこの立地は珍しいから」「築年数の割に管理状態が良いから」——こういった説明ができる業者の「おすすめ」は信頼できます。
逆に「とにかく人気があります」「すぐ売れてしまいますよ」という焦りを煽る言葉しか出てこない場合は、根拠が薄い可能性があります。「人気がある」は理由ではありません。「なぜあなたにとってこの物件が合っているか」を説明できない業者のおすすめは、話半分に聞くことが賢明です。
本当のおすすめとは何か
私が「おすすめです」と言うとき、その根拠は必ずお客様の状況に基づいています。「お子さんが小学校に上がる前に引越したいとのことでしたので、このエリアの学区は条件に合います」「予算内でこの広さが確保できる物件は、直近3ヶ月でこの1件だけです」——こういった具体的な根拠なしに「おすすめ」という言葉を使うことは、私には誠実ではないと感じます。
おすすめという言葉は、お客様のことをよく理解した上でしか使えないはずです。その理解なしに発せられる「おすすめ」は、販売のための言葉に過ぎません。買主として、その違いを見抜く目を持っておくことが、良い物件と良い業者を同時に見つけるための力になります。

「おすすめです」と言われたら「なぜですか」と聞いてください。
その答えの質が、業者の誠実さを測る最も簡単な方法です。
本日は以上です。
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