「築浅ほど資産価値が高い」は本当か。
こんにちは、才光不動産です。
「築年数が新しいほど資産価値が高い」という考え方は、一見当然のように思えます。でも不動産の資産価値を決めるのは築年数だけではありません。今日はこの思い込みを崩していきます。特に中古市場で物件を探している方、あるいは今後の資産価値を意識して購入を考えている方には重要な内容です。
今日の勘違い:築年数が浅いほど資産価値が高く、古い物件は価値が低い。
現実:不動産の資産価値は「立地・管理状態・需給バランス」で決まります。築年数はあくまで要素のひとつであり、それだけで価値の高低は決まりません。
資産価値を決める本当の要因

不動産の資産価値を長期的に左右する要因を整理すると、以下のようになります。
| 要因 | 資産価値への影響 | 補足 |
|---|---|---|
| 立地(駅距離・エリア) | ◎ 最大の要因 | 立地は変えられない。需要が続く限り価値は維持される |
| 管理状態・修繕履歴 | ○ 大きい | 適切に管理された築古物件は、放置された築浅より価値が高いケースがある |
| 築年数 | △ 限定的 | 新築直後の価格下落は大きいが、一定年数経過後は安定する傾向 |
| 需給バランス(人口動態) | ○ 中長期で大きい | 人口が集まるエリアは築古でも価値が維持される |
| 間取り・利便性 | △ 補完的 | 時代のニーズに合った間取りは価値を維持しやすい |
「新築プレミアム」という幻想
新築物件には「新築プレミアム」という上乗せ価格が含まれています。これは購入直後から消えていきます。新築を購入した翌日から、その物件は「中古」になります。その瞬間に新築プレミアムは消え、価格は市場の中古相場に近づきます。この下落幅は物件によりますが、購入価格の10〜20%になることがあります。
一方で築5〜10年の中古物件は、この新築プレミアムの下落をすでに経た後の価格です。そこから先の価格変動は、立地と管理状態によって決まります。適切に管理されていれば、価格は緩やかにしか下がらないか、立地が良ければ上昇することもあります。「資産価値を重視するなら築浅より築5〜10年の物件のほうが安定している」という逆転現象が起きるのはこのためです。
「管理を買え」という言葉の意味
不動産の世界に「マンションは管理を買え」という言葉があります。同じ築年数・同じエリアのマンションでも、管理組合がしっかり機能していて修繕積立金が適切に積み立てられているマンションと、管理が行き届いていないマンションとでは、10年後・20年後の資産価値に大きな差が生まれます。
築20年でも管理が行き届いたマンションは、共用部が清潔でエントランスの印象が良く、大規模修繕が計画通りに行われています。一方で築10年でも管理が機能していないマンションは、修繕積立金が不足し、将来の大規模修繕で住民に多額の一時金が求められるリスクがあります。築年数より管理状態を見ることが、資産価値を見極める上で重要な視点です。
札幌市場での現実
札幌市内でも、築20〜30年の物件が適切な管理とリノベーションによって、築10年の物件と同程度かそれ以上の価格で取引されているケースがあります。特に地下鉄沿線の駅近物件では、築年数よりも「駅距離」が価格を支配しています。築30年でも徒歩3分の物件が、築5年でも徒歩15分の物件より高く売れることは珍しくありません。
「資産価値」を意識して物件を選ぶなら、築年数の数字より「10年後もこのエリアに人が住みたいと思うかどうか」を判断軸に置くことをお勧めします。その視点で見ると、選ぶべき物件の姿が変わってきます。

「築浅=資産価値が高い」は思い込みです。立地・管理状態・需給バランスが資産価値の本質です。新築プレミアムの下落を経た築5〜10年物件のほうが安定していることも多い。築年数の数字より、10年後もそのエリアに需要があるかどうかを見てください。
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