まず人を見るようにしている。
こんにちは、才光不動産です。
今週の独り言は、案件を見るときの自分の順番についてです。不動産の仕事は、価格や利回りといった数字がどうしても先に目に入ります。査定額、成約までの見込み期間、手数料の見込み。どれも経営には欠かせない、大事な情報です。でも私は、数字を見る前に、まずその案件の向こうにいる人を見るようにしています。今日はその話を書きます。
同じ「3000万円の家を売りたい」という依頼でも、その裏にある事情はまったく違います。数字だけを見ていると、その違いを見落としてしまい、良かれと思った提案が的外れになってしまいます。

同じ金額でも、事情はまったく違う
離婚をきっかけに急いで現金化したい方と、住み替えのために納得のいく価格で売りたい方とでは、優先すべきものが真逆になることがあります。前者にとっては「早さ」が何より大切で、後者にとっては「価格」が何より大切です。数字だけを見て機械的に提案していては、この違いに気づけません。同じ物件、同じ査定額であっても、提案すべき戦略はまったく別物になります。最初の面談で、私はいつも「なぜ今、この決断をされたのですか」と伺うようにしています。答えにくい質問かもしれませんが、その答えの中に、本当に大事にすべきことが隠れているからです。
効率だけでは測れないもの
経営の視点で言えば、事情を丁寧に聞くことは時間がかかり、効率は良くありません。それでも、この時間を削ってしまうと、結局は的外れな提案をしてしまい、お客様にとっても私たちにとっても、良い結果にならないことを何度も経験してきました。数字は嘘をつきませんが、数字だけでは人の事情を語れません。効率と丁寧さのバランスは、これからも悩み続けるテーマだと思っています。簡単に答えの出る問いではないからこそ、考え続ける価値があるのだとも思います。
会社が大きくなっても変えたくないこと
会社を大きくしていく過程では、どうしても案件の数をこなすことが優先されがちです。効率を優先すればするほど、一人ひとりに向き合う時間は削られていきます。だからこそ、社員が増えても最初の面談の姿勢だけは変えないでほしいと、繰り返し話しています。件数をこなすことと、丁寧に向き合うことは、工夫次第で両立できると信じていますし、その工夫を考え続けることこそが、経営者である自分の仕事なのだと思っています。マニュアルで効率化できる部分と、人がじっくり向き合うべき部分を切り分けること。これが、これからの会社づくりの一番の課題だと感じています。

不動産は物件を扱う仕事のようで、実は人の人生の節目を扱う仕事だと感じています。数字の前に人を見る。この順番だけは、会社が大きくなっても変えたくないと思っています。それが結局は、一番遠回りに見えて一番の近道だと信じています。これからも、この順番を社員と一緒に大切にしていきたいです。
本日は以上です。
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