「まとまるリーダー」が持っている習慣の話
こんにちは、才光不動産です。
今日紹介するのは「まとまるリーダーとバラバラのリーダーの習慣」(田中直己著)です。不動産会社の代表として、チームを動かすことについて常に考えています。この本は「なぜあのリーダーの元では人が集まり、あのリーダーの元では人が離れるのか」という問いに対して、具体的かつ実践的な答えを出してくれる一冊です。
読んで最初に感じたのは「これは耳が痛い」でした。自分が無意識にやってしまっている「バラバラにする習慣」がいくつも書かれていたからです。
この本が伝える核心:
チームの結束と崩壊は、リーダーの「大きな決断」ではなく「日常の小さな習慣」によって決まる。意識的に変えられるのだから、変えない理由はない。
バラバラにするリーダーの正体

本書で繰り返し描かれる「バラバラのリーダー」は、能力が低いわけではありません。むしろ優秀で、実績もある。しかし無意識の言動がチームを孤立させていきます。
代表的なパターンがあります。結果だけを求めてプロセスに関心を払わない。相談を受けても「それで、結論は?」と急かす。成功は自分の手柄、失敗はメンバーのせいにする。これらは悪意があってやっているわけではありません。忙しさの中で、気づかずにやってしまっている。だからこそ厄介です。
| 場 面 | まとまるリーダー | バラバラのリーダー |
|---|---|---|
| メンバーが失敗したとき | 「次どうするか」を一緒に考える | 原因追及と責任の所在を問う |
| 意見が対立したとき | 双方の視点を整理して場を保つ | 自分の意見を通そうとする |
| 成果が出たとき | メンバーの貢献を名指しで称える | 「チームで頑張った」と曖昧にまとめる |
| 相談を受けたとき | まず話を最後まで聴く | 途中で答えを出して話を終わらせる |
「聴く」と「聞く」は別物だという話
本書が特に強調するのが「傾聴」の重要性です。リーダーが忙しいとき、部下の話を「聞いてはいるが聴いていない」状態になります。目線がPCに向いたまま、生返事をしながら話を処理する。これをメンバーは敏感に感じ取ります。
「あの人に話しかけても意味がない」という空気が生まれると、問題が見えなくなります。現場の小さなトラブルが報告されず、気づいたときには大事になっている。リーダーが「うちのチームはコミュニケーションができている」と思っているのに、実際は相談を諦めているメンバーが多い組織は、どこにでもあります。
不動産の仕事に引き寄せると、これはお客様との関係にも通じます。「この人はちゃんと話を聴いてくれない」と感じたお客様は、重要な情報を話してくれなくなります。売却理由、予算の上限、家族の事情。それらを知ることなしに、本当に最善の提案はできません。
「心理的安全性」という言葉の本当の意味
近年よく聞く「心理的安全性」。本書はこれを難しく語りません。「間違えても怒られない」「変な意見だと笑われない」「失敗しても切り捨てられない」という感覚がチーム内に根付いているかどうかです。
これはリーダーが宣言して生まれるものではありません。リーダーが日々の小さな反応で作り上げていくものです。誰かが失敗したときに「なぜやった」と詰めるか「次にどうするか」と前を向かせるか。その積み重ねが半年後のチームの空気を決めます。

代表としての自分への処方箋
この本を読んで、自分がすぐに変えようと決めたことが一つあります。「結果を急がない」ということです。相談を受けたとき、すぐに答えを出そうとする癖があります。効率的に見えますが、相手にとっては「考える機会を奪われた」と感じることもある。
まず聴く。そして「あなたはどう思う?」と問い返す。小さなことですが、これがチームの自律性を育てる。この本はそのことをデータではなく「習慣」というレンズで教えてくれます。
「まとまるリーダーとバラバラのリーダーの習慣」
著:田中直己 明日香出版社
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