引き渡し当日
鍵が一本足りなかった話
こんにちは、才光不動産です。
今週の近況報告です。先日担当した引き渡しの当日、ちょっとしたハプニングがありました。何ヶ月もかけて準備してきた最後の場面だっただけに、その場では正直ヒヤッとしました。大きなトラブルではなかったのですが、印象に残る出来事だったので、今日はその話を書きます。
引き渡しの日は、売主様も買主様も緊張されている特別な一日です。小さなトラブルが起きたときの対応の仕方こそ、私たちの仕事の質が問われる場面だと思っています。今日はその一部始終を振り返ってみます。

数えたら、鍵が一本足りない
引き渡しの最終確認で鍵の本数を数えたところ、契約書に記載された本数より一本少ないことが分かりました。テーブルに並べた鍵を何度も数え直しましたが、やはり一本足りません。売主様も心当たりがない様子で、その場は少し気まずい空気になりました。合鍵を作った記憶を辿っていただいたところ、以前お子様が使っていたもので、実家に置いたままになっている可能性が高いことが判明しました。何十年も暮らした家だからこそ起こる、ちょっとした行き違いなのだと感じました。長く住んだ家には、家族の歴史の分だけ、こうした小さな置き忘れが積み重なっているのかもしれません。
その場でできることを、一つずつ
その場で慌てても仕方がないので、まずは買主様に状況を正直にお伝えし、防犯上の観点から鍵穴を交換することをご提案しました。予定していた段取りが一つ崩れる場面でしたが、こういうときこそ落ち着いて選択肢を並べることが大切だと自分に言い聞かせました。費用については売主様と相談し、折半していただく形で解決策を提示すると、買主様も「それなら安心です」と納得してくださいました。トラブルが起きたときほど、隠さずすぐに共有することが、結局は一番早い解決につながります。数分の沈黙の後、買主様が「気にしないでください、教えてくれて助かりました」と言ってくださったときは、正直ほっとしました。
最後は、笑い話になった
鍵穴の交換を手配し、引き渡し自体は無事に完了しました。帰り際、売主様が「お騒がせしました、良い引っ越しになるといいですね」と買主様に声をかけ、買主様も笑顔で「ありがとうございます、大切に住みます」と返されていました。最初は気まずかった空気が、最後には和やかな雰囲気に変わっていたことが、何より印象に残っています。小さなトラブルが、かえって二人の距離を縮めるきっかけになったように感じた一日でした。

どんなに準備をしていても、当日に小さな想定外は起こり得ます。大切なのは、慌てず、隠さず、その場でできる最善を考えること。この積み重ねが、お客様との信頼につながっていくのだと思っています。何十件と引き渡しに立ち会ってきましたが、二つとして同じ引き渡しはありません。
本日は以上です。
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